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長宗我部元親ゆかりの地を巡る!高知の歴史旅モデルコース[1泊2日〜2泊3日]

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戦国時代、四国統一を目前にしながらも運命に翻弄された土佐の武将・長宗我部元親。彼が生きた高知の地には、今もその足跡が色濃く残っています。本記事では、そんな元親ゆかりの史跡を巡る1泊2日〜2泊3日の観光モデルコースをご紹介。高知市を拠点に、歴史と自然、そして地元グルメを楽しめる充実の旅プランを、中学生でもわかるやさしい言葉でお届けします。さあ、あなたも戦国ロマンあふれる高知へ出かけてみませんか?

目次

高知市に到着!グルメと街歩きで旅をスタート

高知駅から市内へ:路面電車&アクセスの便利さ

高知の旅は、まずJR高知駅への到着からスタートします。高知駅は四国旅の拠点として機能しており、南国土佐の玄関口としての雰囲気もたっぷり。改札を抜けると、正面には高知の三英雄とされる「坂本龍馬」「中岡慎太郎」「武市半平太」の3体の銅像が並び、旅気分が一気に高まります。

高知駅から市内中心部へは、路面電車「とさでん交通」の利用がとても便利です。駅前からはりまや橋・帯屋町・高知城方面へと続く電車は、観光客にも地元の人にも親しまれています。運賃は一律(大人210円/2025年10月時点)で、レトロな車両と最新の低床車両が走っているのも魅力のひとつです。

とさでん交通では、1日乗り放題券なども用意されており、モデルコースを巡る際にも非常に役立ちます。特に1泊2日の短い旅では、効率的に移動できるかどうかが重要になるため、こうした乗車券の活用がおすすめです。駅前には観光案内所もあり、地図やパンフレットの配布、観光相談もできますので、到着後に立ち寄ると安心して行動を開始できます。

なお、もし駅周辺で荷物を預けたい場合には、コインロッカーや手荷物預かりサービスもあります。身軽になって市内を歩くことで、街の空気をしっかり感じながら観光が楽しめます。高知駅からスタートする旅は、のんびりしながらも歴史と文化をたどる絶好の導入になるでしょう。

高知といえば、やっぱり「鰹のたたき」が有名です。高知の鰹は黒潮の影響で脂がのっており、新鮮そのもの。表面を藁で一気に炙る「藁焼き」という調理法によって、香ばしい香りとレアな食感が楽しめます。

市内には鰹のたたきを提供する名店が数多くあり、特に「ひろめ市場」や「帯屋町商店街」周辺にはランチタイムにぴったりなお店が集まっています。「明神丸」「藁焼きたたき龍神丸」など、藁焼きパフォーマンスを見ながらいただける店舗は観光客にも人気です。

鰹のたたきには、にんにくスライスやネギ、玉ねぎをたっぷり添えて食べるのが高知流。タレで食べるタイプと、塩でシンプルに味わうタイプがありますが、どちらもそれぞれの良さがあり、地元でも好みが分かれるほど。せっかくなら両方を食べ比べてみるのも楽しいでしょう。

また、鰹以外にも、ウツボの唐揚げや、田舎寿司、四方竹の煮物など高知ならではの郷土料理がたくさん。地酒「酔鯨」や「土佐鶴」と一緒に楽しめば、昼から旅の気分も最高潮になります。高知の食は素材の良さを生かしたものが多く、どこか素朴で、でも力強さのある味わいが特徴。ランチから地元の魅力に触れるのは、この旅の大きな醍醐味です。


高知城周辺をぶらり散策:歴史と自然が共存する街

ランチの後は、高知のシンボル「高知城」周辺を散策してみましょう。高知城は、江戸時代に建てられた天守が現存する数少ない城の一つで、国の重要文化財にも指定されています。特に本丸の建物がすべて残っているのは全国的にも珍しく、歴史好きにはたまらないスポットです。

天守までは少し坂を上りますが、途中の石垣や門を見ながら歩くことで、当時の城造りの技術や防衛の工夫が感じられます。天守からは高知市内が一望でき、晴れた日には桂浜方面まで見渡すことができます。

また、高知城の周囲には「高知公園」が広がっており、ベンチに座ってひと休みしたり、散策したりするのにぴったり。春は桜、秋は紅葉と、季節ごとの表情も楽しめます。

城のふもとには「高知県立文学館」や「高知城歴史博物館」もあり、高知の文化や幕末の志士たちの足跡を学ぶことができます。長宗我部元親の時代よりも後の歴史が中心ではありますが、戦国から近代までの高知の歩みを感じるには絶好のエリアです。


はりまや橋・ひろめ市場で高知の空気を感じる

続いて向かうのは「はりまや橋」と「ひろめ市場」。はりまや橋は「日本三大がっかり名所」として有名ではありますが、その背景にはしっかりとした歴史があります。もともとは江戸時代、堀川を挟んだ町同士をつなぐために作られた橋で、土佐藩の商人たちが行き交った交通の要所でした。現在のはりまや橋は、赤い欄干のミニサイズですが、周囲にはフォトスポットや観光案内所も整備されており、気軽に立ち寄れる場所になっています。

そのすぐ近くにあるのが「ひろめ市場」。地元の人と観光客が同じテーブルで食事を楽しめるこの市場は、高知の台所とも言える存在。新鮮な魚介類、地元料理、B級グルメ、お土産、地酒など、あらゆる高知の魅力が詰まっています。

テーブルはフリースペースになっており、好きなお店で食べ物や飲み物を購入し、空いている席で自由に食べられるスタイル。昼からビール片手に鰹のたたきを食べる人も多く、地元ならではのラフな雰囲気がとても心地よい空間です。


市内中心地のホテルや旅館にチェックイン&夕食

一日目の観光を楽しんだら、市内中心部に宿泊するのが便利です。高知市中心地、特に帯屋町や高知駅周辺には、ビジネスホテルから老舗旅館、カジュアルなゲストハウスまで、宿泊の選択肢が豊富にそろっています。

観光スポットが徒歩圏内に点在しているため、夜も気軽に外へ出かけやすく、食事や買い物にも困りません。宿にチェックインしたら、荷物を置いてひと息。早めに予約しておけば、人気の地元居酒屋や料理屋で夕食もスムーズに楽しめます。

おすすめは、地元の魚介類を中心にした和食居酒屋。新鮮な鰹やアジ、地物の野菜を使った料理が並び、土佐の郷土料理を味わうことができます。また、地酒の利き酒セットを用意しているお店もあり、土佐の酒文化に触れることができるのも魅力です。

夜の街は比較的落ち着いていて、ゆっくりとした時間が流れています。次の日に備えて、ほどよく飲んで、心地よい眠りにつくことでしょう。

長宗我部元親の本拠地・岡豊城跡を歩く

岡豊城跡の基本情報とアクセス方法(南国市)

長宗我部元親が戦国時代に拠点としていた「岡豊城(おこうじょう)」は、高知県南国市に位置する山城です。四国の覇者と称された元親の本拠地として知られ、現在は「岡豊山歴史公園」として整備されており、戦国ファンにはたまらない歴史的名所となっています。

岡豊城跡は南国市の中心部から車で約15分、高知駅からでも車で30分ほどとアクセスしやすく、公共交通を使う場合はバスやタクシーを利用することも可能です。周辺には案内板や駐車場が完備されており、観光客でも気軽に立ち寄ることができます。

城跡自体は標高約100メートルの小高い山に築かれており、徒歩での散策が基本。山道とはいえ整備されているため、スニーカーなど歩きやすい靴であれば問題ありません。所要時間はゆっくり見て1時間半〜2時間程度が目安です。

現地には多くの遺構が残っており、城郭ファンならずとも歴史の息吹を感じることができる場所です。高知の中心地からも近く、旅の2日目のメインスポットとして非常におすすめです。


高知県立歴史民俗資料館で戦国時代を学ぶ

岡豊城跡のふもとにある「高知県立歴史民俗資料館」は、長宗我部元親や戦国時代の土佐の歴史を学ぶのに最適な場所です。1991年に開館したこの資料館では、土佐の成り立ちから江戸時代、明治維新に至るまでの高知の歴史が展示されています。

中でも注目なのが、長宗我部氏に関する常設展示です。元親が土佐を統一し、四国全土を手中に収めようとした過程を、資料や模型、映像などを通じてわかりやすく紹介しています。また、合戦絵図や家臣団の系図、当時の武具なども展示されており、戦国時代の土佐のリアルが浮かび上がってきます。

館内は広々としており、じっくり見学すれば1〜2時間はあっという間に過ぎてしまうほど充実しています。季節ごとの企画展も開催されており、訪れるタイミングによって異なるテーマに触れられるのも魅力です。

入館料は大人が520円(2025年10月現在)とリーズナブルで、スタッフの方も親切に案内してくれるため、初めて訪れる方でも安心です。岡豊城とあわせて訪れることで、より深く長宗我部元親という人物像に迫ることができるでしょう。


城跡散策ルートと見どころ(石垣・曲輪など)

岡豊城跡の魅力は、その遺構の保存状態とわかりやすい散策ルートにあります。城は山頂を中心に複数の「曲輪(くるわ)」と呼ばれる区画に分かれており、それぞれが石垣や土塁、堀切などで囲まれ、防御に優れた構造になっています。

メインの登城ルートを歩くと、まず出迎えてくれるのが大手門跡。そこから登っていくと、二の段、三の段、そして主郭(本丸)へと続く道が整備されています。各所には案内板が設置されており、当時の構造や役割がイメージしやすくなっています。

特に注目したいのは「主郭跡」からの眺望。ここからは高知平野を一望でき、かつて元親がこの地を見渡しながら政を行っていたことを想像すると、歴史への没入感が一気に深まります。

また、曲輪の中には当時の建物の柱の跡や石組みなども見られ、発掘調査の成果が丁寧に保存されていることがわかります。春には桜、秋には紅葉が彩りを添え、歴史と自然が調和した美しい場所です。


城跡から望む高知平野の絶景と戦国の風景

岡豊城跡のハイライトとも言えるのが、山頂から望む高知平野の絶景です。天気が良ければ、四方に広がる田園風景と市街地が見渡せ、その先に太平洋が広がっているのが見えることもあります。

この見晴らしの良さは、軍事的にも重要な意味を持っていました。戦国時代、敵の接近をいち早く察知できるだけでなく、周囲を一望することで支配の実感を得ることができたと言われています。長宗我部元親もまた、この景色を日々見ながら政務や軍議を重ねていたのでしょう。

眼下に広がる平野には、かつて彼が治めた村々が点在しており、今なおその名残が地名や神社に残っています。歴史と現在が重なる風景を目にしながら歩く時間は、ただの観光では得られない深い感動があります。

撮影スポットとしても人気が高く、季節や時間帯によっては朝靄や夕焼けに包まれる幻想的な風景を楽しむこともできます。旅の記念として心に残る写真を撮りたい方にもおすすめの場所です。


岡豊八幡宮と長宗我部元親のつながり

岡豊城跡の一角に鎮座する「岡豊八幡宮」は、長宗我部家が崇敬した神社として知られています。もともとは城主・長宗我部国親(元親の父)の代に創建され、戦勝祈願や一族繁栄の願いを込めて代々守られてきました。

この八幡宮は、戦国時代の信仰の姿を伝える貴重な遺構でもあります。社殿は現在も地元の人々に大切にされており、訪れると静かな空気とともに、歴史の重みを感じさせてくれます。境内には、元親にまつわる石碑や案内板もあり、岡豊城との歴史的なつながりが丁寧に紹介されています。

また、岡豊八幡宮は城内の守護としても機能していたと考えられており、単なる神社ではなく「城の一部」としての役割も果たしていた点が興味深いところです。神社をお参りしたあとは、ふもとに戻って歴史資料館へ足を運ぶことで、元親の人となりと時代背景をより深く理解できるでしょう。


浦戸城跡と元親の最期の地をたどる

浦戸城跡の歴史と立地(桂浜エリア)

浦戸城は、長宗我部元親が晩年を過ごした最後の居城として知られています。高知市の桂浜に近い浦戸半島の先端に位置し、土佐湾を見下ろす高台に築かれた「海城(うみじろ)」です。海に面したその立地は、陸と海の両面から敵を防ぐことができる戦略的な意味を持っており、元親の軍事的なセンスがうかがえる城でもあります。

浦戸城の築城時期は定かではありませんが、元親が岡豊城から移ったとされるのは天正年間の後半ごろ。豊臣政権下での政治的立場や、港の利便性、そして防衛上の観点からも、この地が選ばれたと考えられています。

現在、城郭そのものの建物は残っていませんが、城跡としての雰囲気や、往時をしのばせる石垣、曲輪の地形が一部確認できます。また、浦戸城跡は観光地・桂浜からもほど近く、周囲には坂本龍馬像や土佐闘犬センターといった見どころも揃っており、歴史と観光をセットで楽しめるエリアとなっています。

アクセスは高知市中心部から車で約20分。バスも運行されており、「浦戸城跡前」などの停留所で降りて徒歩数分で到着します。


土佐湾を見下ろす海城の魅力と防衛戦略

浦戸城の最大の特徴は、その立地にあります。土佐湾を望む浦戸半島の高台に築かれており、海からの侵攻を見張るのに最適な場所でした。まさに自然の地形を最大限に生かした「海城」の典型例であり、視界の良さと防御の堅さが両立された構造でした。

周囲には天然の断崖や切り立った地形があり、簡単には攻め込めない設計となっています。また、浦戸湾をはさんで対岸との連携も取りやすく、物資の補給や退路の確保にも優れていたと考えられています。

長宗我部元親がこの浦戸城に移ったのは、岡豊城よりも政治・軍事の中心を港湾エリアに近づける狙いがあったとも言われています。当時はすでに豊臣秀吉の天下となっており、元親もその支配下での統治を任されていた時期です。そうした背景からも、海路を使った外交や経済の利便性を求めて、この地を選んだ可能性は高いとされています。

現地に立って海を見渡せば、かつてこの城がどれほど重要な役割を担っていたのかが肌で感じられます。視界の広がりと風の強さが、戦国の緊張感を思い起こさせてくれる場所です。


元親晩年の居城としての浦戸城

岡豊城を離れ、浦戸城へと移った長宗我部元親は、ここで晩年の時を過ごしました。天正19年(1591年)頃からこの地に居を構え、豊臣政権下での土佐統治を続けていたものの、天下が統一される中でその自由度は次第に制限されていきました。

浦戸城での生活は、戦の時代を駆け抜けた元親にとって静かなものであったかもしれません。しかし、同時に豊臣政権下での新たな政治や対外関係の対応など、多くの課題を抱えていたことも事実です。息子・盛親への家督継承を進めながら、かつての覇者としての自負と現実の狭間で葛藤していたと伝えられています。

慶長4年(1599年)、浦戸城にて元親は62歳でその生涯を閉じました。その死後、浦戸城は一時的に長宗我部氏のものとして残されましたが、関ヶ原の戦い後には所領没収となり、盛親も改易されてしまいます。浦戸城は、その後山内一豊によって土佐藩政が始まると、廃城とされました。

城跡に立てば、かつての栄光と静寂な最期、そして時代の変化が重なり合う歴史の重みを感じることができます。


桂浜で龍馬像とともに海風を感じる

浦戸城跡の近くには、高知を代表する観光地「桂浜」があります。高知に来たら一度は訪れておきたい場所で、美しい砂浜と打ち寄せる太平洋の波が心を癒してくれます。広く開けた海を見ながら、自然と歴史の壮大さに思いを馳せることができます。

桂浜といえば、有名なのが坂本龍馬像。高さ約13.5メートルにも及ぶこの像は、太平洋の彼方を見つめる龍馬の姿を表現しており、多くの観光客が記念撮影を楽しんでいます。実際の浦戸城跡からも徒歩圏内にあるため、セットで巡るのが定番ルートです。

海辺には遊歩道が整備されており、潮風を感じながらのんびりと歩くことができます。また、「桂浜公園」内には土佐の歴史や自然に関する展示を行う施設もあり、元親の時代とは異なる高知の魅力にも触れられます。

夕方には夕陽が美しく、日帰り観光でも宿泊コースでも組み入れやすい場所です。元親の終焉の地をたどるルートの最後に、太平洋の大きさと時代の移ろいを感じるには最適な場所でしょう。


長宗我部元親の墓(高知市長浜)を参拝

浦戸城跡からさらに足を伸ばした長浜地区に、長宗我部元親の墓所が静かに佇んでいます。地元では「元親公の墓」として親しまれ、訪れる人々が静かに手を合わせる場所です。

墓所は「天甫寺(てんぽじ)」跡とされる場所に建てられており、周囲には杉木立に囲まれた落ち着いた雰囲気が広がっています。石碑には「長宗我部元親之墓」と刻まれ、地元の有志によって清掃・整備が行われているため、とてもきれいな状態が保たれています。

この墓は、慶長4年に亡くなった元親を葬ったとされる正式な墓所として市の文化財にも指定されています。戦国の世を生き抜き、土佐を統一した偉人の最期の地として、多くの歴史ファンが訪れる場所となっています。

アクセスは、浦戸城跡や桂浜から車で10分ほど。案内板も整備されており、迷わず訪れることができます。参拝の際は、静かに元親公の偉業と歴史に想いを馳せる、そんな時間を過ごしてみてください。


戦国史跡マップでめぐる「元親の痕跡」スポット

高知市・南国市を中心に点在する元親ゆかりの史跡

長宗我部元親の足跡は、高知県内のあちこちに残されています。中でも、高知市と南国市周辺は、かつての勢力圏であり、彼の人生に深く関わった土地ばかり。戦国時代を生き抜いた名将の歴史に触れるなら、この地域を重点的に巡るのが最適です。

史跡として整備されている場所は、城跡だけに限りません。陣屋跡、神社、墓所、旧家跡など、その種類はさまざま。例えば、岡豊城や浦戸城のような代表的な城跡以外にも、元親が出陣したとされる地や、家臣団の本拠地があった場所なども点在しています。

実際にそれらを巡ってみると、戦国時代に土佐がどのように統治されていたのか、元親がどのようにして四国を制圧していったのか、そのスケールがじわじわと伝わってきます。まさに「歩いて学ぶ戦国の旅」。地元の文化財指定となっている史跡も多く、保存状態も良好なため、歴史ファンだけでなく、家族連れの観光客にもおすすめできるルートとなっています。


「若宮八幡宮」:長宗我部元親像とその由来

高知市内にある「若宮八幡宮」は、長宗我部元親公を祀った神社のひとつです。この神社には、立派な「長宗我部元親像」が建立されており、元親ゆかりの地を訪ねる旅では外せないスポットとなっています。

元親像は鎧姿で、力強く遠くを見つめるその姿からは、戦国武将としての気迫と、土佐をまとめあげた誇りがにじみ出ています。台座にはその功績が記されており、資料が少ない中でも元親の人となりを感じ取ることができます。

若宮八幡宮そのものも由緒ある神社で、戦国期から地元の守り神として信仰されてきました。境内は落ち着いた雰囲気で、地元の方が日常的にお参りに訪れる場所です。派手な観光地とは異なりますが、だからこそ、静かに元親に向き合える時間が流れています。

アクセスも便利で、高知駅から路面電車やバスで15分ほどの距離。市街地からすぐに訪れることができる、歴史の中に生きる場所です。


「種崎千松公園」:浦戸城攻防の舞台裏

種崎(たねざき)千松公園は、浦戸湾の対岸に位置する静かな公園ですが、実は長宗我部元親やその子・盛親にとって重要な意味を持つ場所です。特に関ヶ原の戦い後、長宗我部家が改易される原因ともなった「浦戸一揆(浦戸城籠城戦)」の舞台のひとつとされています。

1600年、徳川方から土佐の引き渡し命令を受けた長宗我部盛親は、浦戸城に籠城して抵抗。これに対して、山内一豊の軍勢が上陸したとされるのが、この種崎地区です。戦いそのものは短期間で終わりましたが、これをきっかけに長宗我部家は完全に土佐を追われることになります。

現在の種崎千松公園には、こうした戦いの痕跡は直接残されてはいませんが、海岸から浦戸城跡を望むことができ、当時の攻防戦を想像しながら散策するには最適の場所です。穏やかな公園の風景と、かつての戦乱の記憶の対比が、旅に深みを与えてくれます。


高知市配布の『長宗我部元親戦国史跡マップ』の活用術

高知市観光課が制作・配布している「長宗我部元親戦国史跡マップ」は、史跡巡りをより深く、効率的に楽しむための必携アイテムです。公式ウェブサイトや市内の観光案内所で入手可能で、岡豊城、浦戸城、元親墓所などの代表的なスポットはもちろん、意外と知られていないマニアックな史跡まで掲載されています。

このマップの特徴は、単なる地図だけでなく、それぞれのスポットの歴史的背景や見どころが簡潔にまとめられている点です。初めての訪問でも、どこに行けばいいのか、どんな順番で回ると効率的かがすぐにわかるようになっています。

また、スマートフォンでマップを表示できるデジタル版もあり、Googleマップと連携しながら現地でのナビゲーションにも活用可能。マップにはQRコードも付いており、必要な情報にすぐアクセスできる設計がうれしいポイントです。

限られた日程で効率よく回るには、こうしたツールを使いこなすことがとても重要です。特に1泊2日や2泊3日での旅行では、計画的なルート設計が満足度を大きく左右します。


スマホ片手に“戦国スタンプラリー気分”で歩く旅

高知県内の長宗我部元親関連の史跡は、それぞれが点在しているため、まるで“戦国スタンプラリー”のような楽しみ方ができます。市街地にある若宮八幡宮や浦戸城跡、郊外の岡豊城跡や元親の墓を、地図とスマホ片手に巡っていくその過程は、現代の旅にぴったりの「歴史アドベンチャー」と言えるでしょう。

特に歴史好きの方にとっては、各地に立ち寄るごとに「ここで何が起こったのか」を知り、その時代を想像しながら歩くことで、知識と感動がどんどん深まっていきます。また、スポットごとに記念撮影をしておけば、後から見返す際にもその時の記憶が鮮明によみがえります。

現在、高知県ではスタンプラリーの公式イベントは開催されていないようですが、自分自身で旅の記録を「スタンプ帳」や「アプリ」で残していくのも一つの方法です。訪れたスポットごとに日付や感想を書き留めておけば、自分だけの戦国旅アルバムが完成します。

地元の人たちとの会話や、道すがらの風景も、すべてが旅の一部。戦国時代と現代が交差するこの高知の地で、自分だけの“元親スタンプラリー”を楽しんでみてはいかがでしょうか。

旅を豊かにする高知の宿とグルメ体験

高知市内でおすすめの宿泊エリアとタイプ

高知市での宿泊は、観光の拠点となるエリアに泊まるのがポイントです。特におすすめなのは「高知駅周辺」「帯屋町・はりまや橋エリア」「高知城周辺」の3つ。これらのエリアは路面電車やバスのアクセスがよく、観光・グルメ・ショッピングのすべてが徒歩圏内に揃っているため、効率的に旅を楽しめます。

宿泊施設のタイプも豊富で、ビジネスホテルから旅館、カジュアルなゲストハウスまで多種多様。家族連れには大浴場付きのホテル、カップルや夫婦旅には落ち着いた和風旅館、歴史巡りが目的なら城近くの宿など、旅のスタイルに応じて選びやすいのが特徴です。

また、駅チカのホテルでは観光案内所と連携しているところもあり、地元のパンフレットがもらえるなどの利便性も高いです。旅の疲れをしっかり癒しつつ、翌日の観光に向けて準備ができる、快適な宿を見つけることが、旅全体の満足度を高めてくれます。


地元食材を活かしたディナーを楽しむには?

夜の高知は、地元の食材を活かした食事が楽しみのひとつ。特に注目したいのは、地元の魚介や野菜をふんだんに使った郷土料理です。中でも「鰹のたたき」はディナーでも人気が高く、塩たたきやポン酢たたきなど、昼とは違ったスタイルで味わうのもおすすめです。

ディナーには、ひろめ市場でカジュアルに食事を楽しむのもよし、地元の居酒屋や割烹でしっかりと料理を堪能するのも良し。特に「酔鯨」「南」などの高知の地酒とペアリングすれば、食事が一層豊かになります。

予約が取れる店では、地元産の四万十鶏や土佐あかうしを使った料理が提供されていることも。これらは旅の特別感を引き立ててくれる逸品です。また、地元の野菜を使った天ぷらや煮物なども季節ごとに味が変わり、何度訪れても飽きません。

どの店でも共通して言えるのは「素材の良さを大切にしている」ということ。高知の料理は見た目以上に奥が深く、素朴ながらも丁寧に作られた味が口いっぱいに広がります。


朝食付き・温泉付きなどのホテル選びポイント

宿泊先を選ぶ際にチェックしたいのが、朝食付きや温泉付きといった付加価値です。高知市内のビジネスホテルでも、地元食材を使った朝食を提供しているところが多く、中には鰹のたたきや土佐ジロー卵、地元の野菜を使った和定食が出ることもあります。

一方で、観光ホテルや温泉付きの宿泊施設では、広いお風呂でゆったりと旅の疲れを癒せるのが魅力。温泉地という印象が薄い高知ですが、市内にも天然温泉を引いた宿泊施設があり、特に長距離移動や史跡巡りの後にはありがたい存在です。

また、最近ではサウナ付きや岩盤浴があるホテルも増えてきており、アクティブに動いたあとのリラックスタイムを大切にする旅のスタイルにもマッチしています。

朝食が美味しいホテルは口コミでも人気が高く、早起きしても食べたくなるようなメニューが揃っていることも多いです。旅の始まりを気持ちよく迎えるためにも、宿選びの際にはぜひ朝食内容や風呂設備の有無もチェックしておきましょう。


ひろめ市場・日曜市で見つけるお土産&地元の味

高知の旅で外せないお土産スポットといえば、やはり「ひろめ市場」と「日曜市」。ひろめ市場では、食事を楽しむだけでなく、地元の特産品や加工品が並ぶショップも多数入っています。鰹のたたきの藁焼きセットや高知産のゆず製品、地酒などは、旅の思い出としても、自宅用・贈答用としても喜ばれる逸品です。

一方「日曜市」は高知市中心部で毎週日曜日に開かれる全長1km以上の青空市で、地元の農家が出す新鮮野菜や、手作りの味噌、漬物、菓子類が並びます。朝早くから多くの人でにぎわい、旅行者にとっても“地元の日常”に触れる貴重な体験になります。

どちらもその場で試食ができたり、お店の人との会話を楽しめたりするのが魅力。市販品とはひと味違う、心のこもったお土産を探すにはぴったりの場所です。


2泊3日に延ばすならおすすめのモデル日程

もし時間に余裕があり、旅を2泊3日にできるなら、少し足を延ばして高知県の自然スポットや文化体験を組み入れてみましょう。たとえば、四万十川での川遊びや沈下橋散策、仁淀川の青く透き通る「仁淀ブルー」観賞などが人気です。

高知市を起点にすれば、車で2時間前後でアクセス可能な場所が多く、自然と歴史を両方満喫できるバランスの良い旅になります。また、郊外の道の駅や農産物直売所などに立ち寄ることで、旅の合間に地元の暮らしにも触れることができます。

2泊3日ならば、1日目は高知市内観光とグルメ、2日目は長宗我部ゆかりの史跡巡り、3日目に自然体験や温泉で締める、といった構成が理想的。移動の無理もなく、充実した滞在が可能です。

時間と心にゆとりをもって、じっくりと高知を味わいたい方には、2泊3日の旅が断然おすすめです。

まとめ

高知県は、戦国武将・長宗我部元親の足跡をたどる旅にぴったりの場所です。岡豊城跡や浦戸城跡をはじめ、若宮八幡宮、元親の墓所など、ゆかりの地が数多く点在しています。それらの史跡は単なる観光地ではなく、当時の情景や人々の暮らし、戦国時代の息吹を今に伝えてくれる貴重な存在です。

今回のモデルコースでは、高知市内を拠点としながら、歴史・グルメ・自然のバランスが取れた1泊2日〜2泊3日のプランをご紹介しました。路面電車での移動やひろめ市場での食事など、地元の日常に触れられるのも高知旅の醍醐味です。

そして、ただ史跡を「見る」のではなく、そこに込められた意味や歴史的背景を「知る」ことができれば、旅の価値は何倍にも広がります。資料館やマップを活用し、自分だけの「戦国スタンプラリー」のように、長宗我部元親の人生を追体験してみてはいかがでしょうか。

静かで奥深い、高知の戦国旅。今度の休暇に、ぜひ訪れてみてください。

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