「森の中でゆっくりコーヒーを飲みながら、絶景を眺めたい」
そんな願いを叶えてくれるのが、静岡に点在する“森の中の絶景カフェ”たちです。
静岡といえば、富士山や駿河湾などの自然景観が魅力の県ですが、実はその自然の中に静かに佇む隠れ家カフェが数多く存在します。
しかも、どの店も“ただ景色がいい”だけでなく、森の静けさ・四季の移ろい・地元食材の温かさを体感できる、まさに“癒しの空間”なのです。
本記事では、地元民や旅慣れた人にも人気の高い「静岡の森の中にある絶景カフェ」を5店厳選し、それぞれの魅力やアクセス、過ごし方まで詳しくご紹介します。
週末のお出かけや、静岡旅行の立ち寄り先に、ぜひチェックしてみてください。
FUJIMI CAFE — 富士山を正面に望むウッドデッキの絶景カフェ
どんな“絶景”が見える?
FUJIMI CAFEは、静岡県御殿場市の乙女峠に位置するカフェで、標高約1,000メートル近い場所にあります。最大の魅力は、店名にもなっている「富士山」を正面に望むその絶景です。特に天気の良い日には、ウッドデッキのテラス席から大迫力の富士山を間近に感じることができ、その姿は訪れる人の心を奪います。背後や周囲には木々が広がっており、まさに森の中でひっそりと佇むカフェといった趣です。
春は新緑、夏は青空と緑のコントラスト、秋は紅葉、冬は雪化粧した富士山と、季節ごとに違った表情を見せてくれるのも大きなポイントです。カフェが建つ乙女峠は「富士見スポット」としても有名な場所で、ドライブ途中の立ち寄りスポットとして地元でも親しまれています。街中ではなかなか味わえない、自然に抱かれた中での絶景体験は、ここならではの魅力です。
周囲には人工物が少なく、木々のざわめきや鳥のさえずりがBGMのように響く、まさに“森の中の静かな贅沢時間”を味わえる空間です。晴れた日はもちろん、少し雲がかかっていても幻想的な雰囲気があり、写真映えスポットとしても高く評価されています。
行き方と駐車場・混雑の回避テク
FUJIMI CAFEは、御殿場市から箱根方面へ向かう国道138号線の途中、乙女峠展望台のすぐ近くにあります。最寄りの目印は「乙女の鐘」と呼ばれる展望施設で、観光マップにも記載されているため、カーナビでも比較的スムーズにたどり着けます。駐車場は無料で利用できるスペースが複数あり、ドライブ途中でも立ち寄りやすいのがポイントです。
ただし、週末や行楽シーズンは観光客で混み合うことがあり、駐車場が満車になるケースも。午前10時前後または午後の14時以降を狙って訪れると、比較的空いていることが多いです。道幅も広く整備されており、運転が不慣れな方でも安心して訪問できます。
また、標高が高いため気温が市街地よりも低めです。特に秋〜冬にかけては羽織ものを持参すると安心です。混雑を避けたい場合は平日の訪問が最適で、特に開店直後は静かに絶景を楽しめる絶好の時間帯です。
注文すべき定番&人気メニュー
FUJIMI CAFEのメニューは、軽食やスイーツ、ドリンクを中心に展開されています。特に人気なのが、季節の果物を使用したスイーツや、自家製のチーズケーキ、そしてカフェラテです。地元の素材を生かしたメニューも多く、観光の合間にちょうどよいボリューム感がある点が魅力です。
富士山を眺めながらいただくスイーツやドリンクは、特別な体験として記憶に残るでしょう。コーヒーはハンドドリップで丁寧に淹れられており、苦味と酸味のバランスが良く、ブラック派にもミルク派にも満足度の高い一杯となっています。
また、テイクアウト対応のドリンクメニューもあり、展望台までの散策中にも楽しめるのが嬉しいポイントです。軽食としてはサンドイッチやホットドッグなども用意されており、ちょっとしたランチにもぴったり。注文後はスタッフが席まで届けてくれるスタイルで、落ち着いた時間を過ごせます。
ベストな時間帯と撮影ポイント
FUJIMI CAFEで絶景を最大限に楽しみたいなら、午前中の時間帯が特におすすめです。晴れていれば朝の光が富士山の斜面を美しく照らし、青空とのコントラストが鮮やかに映えます。昼を過ぎると逆光になることもあり、写真撮影にはやや不利になる場合がありますが、その分柔らかい光で幻想的な雰囲気を楽しむこともできます。
ウッドデッキのテラス席が最も人気のある撮影スポットです。席から少し立ち上がり、柵越しに富士山をバックにして撮影すると、ダイナミックで印象的な構図が撮れます。また、店内の窓際席も絵になる角度が多く、雨天時でも室内から景色を堪能できます。
天気が不安定な時でも、雲の合間から顔を出す富士山を狙った「雲間ショット」はSNSでも映えると人気。時間帯と天候の組み合わせで、まったく違った富士山の表情が見られるのも魅力のひとつです。
ペット同伴やテラス利用の注意点
FUJIMI CAFEでは、ウッドデッキのテラス席に限りペットの同伴が可能です。リードをつけておけば小型・中型犬はOKとされており、愛犬家にとってはありがたいサービスです。ただし、店内へのペット同伴は不可のため、天候によっては利用が難しい場合もあります。
また、標高が高いため風が強く吹く日もあり、ペットを連れている場合は寒さや日差しへの配慮も必要です。テラス席にはパラソルなどの簡易的な日除けがありますが、万全ではないため、帽子やブランケットの持参がおすすめです。
テラス席の利用を希望する場合、先に注文を済ませてから空いている席を自由に選ぶスタイルとなっており、混雑時には席がすぐに埋まってしまうこともあります。ペット同伴で訪れる際は、時間に余裕をもって訪問するのが安心です。
足湯×カフェの楽しみ方
「ベーカリー&テーブル 東府や」は、伊豆市吉奈にある東府やResort & Spa-Izuの敷地内にあるカフェです。ここでの最大の特徴は、何といっても「足湯に入りながらパンとドリンクが楽しめる」というユニークなスタイル。豊かな自然に囲まれた広い庭園の中に足湯テラスが設けられており、源泉かけ流しの温泉を堪能しながら、贅沢なカフェタイムを過ごせます。
足湯の深さは浅めに設定されており、靴と靴下を脱いですぐに浸かれる手軽さも魅力のひとつです。座席には木製のベンチが設置されており、湯に足をつけたままのんびりとした時間が流れます。タオルを持参すると便利ですが、忘れてしまっても店舗で販売されているため、手ぶらでも安心して訪れることができます。
足湯テラスは天気が良ければ自然の木漏れ日が気持ちよく、雨天時には屋根付きのスペースも利用可能です。目の前には清流・吉奈川のせせらぎが流れ、春には桜、秋には紅葉といった季節の移ろいも楽しめるため、何度訪れても違った景色に出会えるのがこの場所の大きな魅力です。
パンとドリンクの組み合わせ最適解
東府やベーカリーの魅力は、なんといってもそのパンの美味しさにあります。敷地内の専用工房で毎日焼き上げられるパンは、種類も豊富で素材にこだわったものばかり。特に人気なのは、外はパリッと中はもっちりとした「米粉パン」。伊豆産のお米を使用しており、噛むほどに甘みを感じられる逸品です。
他にも、クロワッサンやあんバターサンド、クリームパンなどが定番として用意されており、どれも出来立てを提供しているため、香ばしい香りに誘われて思わず手が伸びてしまいます。ドリンクは、スペシャリティコーヒーやハーブティーのほか、地元の柑橘を使ったジュースなども人気。足湯で温まりながら冷たいジュースを飲む、というユニークな楽しみ方もここならではです。
組み合わせのおすすめは「米粉パン+カフェラテ」や「あんバターサンド+緑茶」。甘さと苦味、和と洋のバランスが取れたペアリングで、心と体のリフレッシュを味わえます。店内でのイートインも可能ですが、せっかく訪れるなら足湯テラスでいただくのが断然おすすめです。
敷地内の歩き方
ベーカリー&テーブル 東府やは、東府やResort & Spa-Izuというリゾート施設の一角にあり、その広大な敷地を散策することができます。駐車場からベーカリーまでは徒歩2〜3分ほどの距離で、整備された木道や石畳を進むと、川沿いや小さな橋を渡る風情あるアプローチが楽しめます。
施設内は自然を活かした設計になっており、木々や竹林、小さな池などが点在し、どこを歩いても風景の変化に富んでいます。敷地内の中心に流れる吉奈川沿いには、水面に木々が映り込むような美しいスポットもあり、写真撮影にもぴったり。施設内は案内板も設置されているため、初めての方でも安心して散策が可能です。
また、敷地内には宿泊者専用エリアと一般利用エリアが分かれており、ベーカリー部分は日帰り利用でも問題ありません。ただし、宿泊者専用エリアへの立ち入りは制限されているため、施設内の案内表示に従って行動するようにしましょう。自然と建築が融合した景観美を感じながら、ゆったりとした時間を楽しむことができます。
朝・昼・夕で変わる景色とおすすめ席
このカフェの魅力のひとつは、一日の中で景色が劇的に変化する点にあります。朝の時間帯は光が柔らかく、川面や木々に差し込む陽光が幻想的な雰囲気を作り出します。朝一番に焼き上がるパンの香りとともに、静かな空気感の中での足湯は格別です。
昼になると、日差しが木漏れ日となってテラス全体を包み込み、ベストな撮影タイムが到来。庭園の緑が最も鮮やかに映える時間帯で、多くの来訪者で賑わい始めます。天気の良い日は、自然の色彩を最大限に楽しめる時間帯です。
夕方には西日が差し込み、木々の影が長く伸びることでロマンチックな雰囲気に。足湯で体を温めながら夕暮れを迎えると、まるで旅先にいるような非日常感を味わえます。おすすめの席は、川に面した足湯テラスの角にある席。正面に庭園を望みつつ、周囲の静けさも感じられるベストポジションです。
混雑日・雨天時の攻略法
人気スポットであるがゆえ、ベーカリー&テーブル 東府やは週末や観光シーズンには混雑することが多く、特に昼前後は駐車場もいっぱいになりがちです。混雑を避けたい場合は、朝の9時〜10時台の訪問がおすすめです。この時間帯であれば比較的空いており、足湯テラスも好みの席を確保しやすいです。
また、雨天時には屋根付きのテラス席が活躍します。足湯部分には一部屋根が設けられているため、少々の雨なら問題なく利用可能です。雨音と川のせせらぎが重なり、むしろ静けさが際立つ時間を楽しめる穴場のタイミングでもあります。
混雑を避けるためのもう一つのポイントは、パンの売り切れに注意すること。人気のパンは昼過ぎにはなくなってしまうことも多いため、確実に食べたい場合は早めの訪問が安心です。予約はできませんが、事前に営業状況を公式サイトやSNSで確認するのがベストです。
HACK BERRY — 天然記念物「連理の木」を望むガーデンカフェ
ガーデンの見どころ
HACK BERRYは静岡県浜松市の都田(みやこだ)エリアにある自然派カフェで、都田建設が手がける「ドロフィーズキャンパス」の敷地内にあります。広大な敷地に点在する複数の建物やショップの中心にあり、HACK BERRYでは豊かな自然に囲まれたガーデンビューを楽しみながら、ゆったりとカフェ時間を過ごせます。
敷地内には樹齢300年以上とも言われる天然記念物「連理の木」があり、これは2本の木が途中で融合して1本になるという非常に珍しい木です。その独特な姿と神秘性は訪れる人々を魅了し、庭園を象徴する存在となっています。周囲には手入れの行き届いた芝生や木道、小さな池や花壇があり、四季折々の植物が彩りを添えています。
春には花々が咲き誇り、夏は木々の葉が生い茂る涼やかな緑陰を提供してくれます。秋になると紅葉が庭一面に広がり、冬は落ち葉の静けさの中でぬくもりを感じる時間が流れます。まさに一年を通じて自然を楽しめるロケーションであり、森とガーデンが融合した空間は、訪れるたびに新しい発見があります。
ランチ&アフタヌーンティーの選び方
HACK BERRYのカフェメニューは、地元の素材を生かしたナチュラル志向の料理が中心です。ランチでは、日替わりのスープや地元野菜のプレートメニューが人気で、見た目にも美しく、体にやさしい内容が好評です。手作りの焼き菓子や季節限定のケーキセットもあり、午後のカフェタイムにはぴったりのアフタヌーンティーを楽しむことができます。
特に人気が高いのが、ハーブを使った自家製ドリンクや、ベリーをふんだんに使ったデザートです。見た目にも鮮やかでSNS映えするプレートは、女子旅やカップルの記念日にも選ばれています。メニューは季節やイベントによって変わることがあるため、訪問前に公式サイトでの確認が推奨されます。
また、ベジタリアン対応の軽食や、グルテンフリーのおやつなども用意されており、健康志向の方にも嬉しいラインナップとなっています。量としては女性にちょうどいいボリューム感で、物足りないと感じる場合には焼きたてパンや追加のスイーツを頼むとバランスが取れます。
アクセスと駐車のコツ
HACK BERRYは、天竜浜名湖鉄道「都田駅」から徒歩で約5分と、電車でもアクセス可能な立地にあります。また、車での来訪者も多く、専用の無料駐車場が複数箇所に用意されています。周辺は住宅地と農村が混ざった静かなエリアで、道幅も広めに整備されており、初めての訪問でも迷いにくいです。
ただし、土日祝日やイベント開催時は周辺道路や駐車場が混雑することがあります。可能であれば午前中の早めの時間帯か、夕方前の比較的空いた時間を狙って訪問するとスムーズに利用できます。また、駐車場の位置は建物によってやや距離があるため、敷地案内図を事前にチェックしておくと便利です。
公式サイトでは施設マップが公開されており、「カフェ利用者は第2駐車場が便利」といった具体的なガイドも提示されています。迷った場合は、敷地内のスタッフに声をかけると丁寧に案内してくれるのも、地元密着型施設ならではの温かさです。
屋外席の快適装備
HACK BERRYの屋外席は、天気の良い日には特に人気が高く、ガーデンの景観を間近で感じながらゆったりと過ごすことができます。ただし、自然環境ならではの注意点もあり、対策をしておくことでより快適に過ごせます。
まず、日差しが強い季節は帽子や日傘を持参すると便利です。カフェ側でも一部にパラソルや屋根付きのテラス席を用意していますが、混雑時には確保できない場合もあります。加えて、自然豊かな立地のため、蚊などの虫が出ることもあり、虫除けスプレーや長袖の着用もおすすめです。
また、秋〜冬の季節は冷え込むことがあるため、ブランケットや膝掛けを持っていくと安心です。特に足元から冷えることがあるため、地面が土や芝生の屋外席を利用する際は、防寒対策を意識しておくと快適です。スタッフにお願いすれば、ブランケットを貸し出してくれる場合もあります。
自然を楽しみながら過ごすスタイルだからこそ、ちょっとした準備で過ごしやすさが大きく変わります。せっかくの贅沢な時間を最大限に楽しむためにも、季節と天候に応じた服装・持ち物を心がけましょう。
子連れ・ペット連れの便利情報
HACK BERRYは、自然の中で過ごせる施設という点で、家族連れやペット連れにも人気があります。屋外席であればペットの同伴も可能で、リードをつけていれば犬も一緒にくつろげるため、愛犬家には嬉しいポイントです。
小さな子どもがいる場合も、ガーデンエリアには広い芝生やちょっとした遊び場があり、ベビーカーでも移動しやすいバリアフリー設計になっています。敷地内にはおむつ替え台を備えたトイレも設置されており、小さな子ども連れのファミリーでも安心して訪れることができます。
ただし、施設全体が「静かな自然時間」を大切にしている場所でもあるため、大きな声を出したり走り回ったりする行為は控えるように心がけたいところです。スタッフの方々も温かく接してくれるため、マナーを守れば気持ちよく利用することができます。
茶房 夢テラス — 標高約300mのパノラマと木の温もり
駿河湾と富士山の見え方
茶房 夢テラスは、静岡市清水区にある展望施設「日本平夢テラス」の一角にある和風カフェです。このカフェは標高300mほどの日本平の山頂に位置しており、そこから望む絶景はまさに圧巻。天候が良ければ、目の前には駿河湾が大きく広がり、その向こうに堂々たる富士山を望むことができます。
特に印象的なのは、窓が大きく開放的なカウンター席。室内にいながらもまるで展望台にいるかのような感覚で、森の木々越しに広がる雄大な自然を眺めることができます。運が良ければ、駿河湾に船が行き交う様子や、富士山にかかる雲の移ろいなどもじっくりと観察できるでしょう。
また、茶房 夢テラスは建物自体が木造で、静岡県産のスギやヒノキを使用しているため、森の中にいるような木の香りと温もりを感じられます。静かな空間で、美しい自然と一体になるような時間を過ごすことができる、まさに“森の中の絶景カフェ”です。
席取りのコツ
夢テラスのカフェは、座席数がそこまで多くはないため、観光シーズンや週末は混雑することがよくあります。特に人気なのが、パノラマビューを楽しめるカウンター席。ここを確保するには、やはり早めの時間帯に訪れるのがベストです。
施設の開館時間は朝9時からですが、カフェは少し遅れて営業を開始するため、午前中の開店直後を狙うと比較的空いていて、好きな席を選びやすいです。午後になると団体客や観光バスのツアー客が増え、席が埋まりやすくなります。
また、夢テラス自体が無料で入れる施設で、展望回廊や外のベンチなども整備されています。カフェ席が空いていない場合は、まず展望台で景色を楽しみながら時間を調整するのもひとつの方法です。特に平日は人も少なく、静かに過ごしたい方にはおすすめのタイミングです。
和スイーツとドリンクの相性
茶房 夢テラスでは、地元・静岡のお茶文化を活かしたメニューが展開されています。特に人気なのが「抹茶ラテ」や「ほうじ茶ラテ」といったお茶系のドリンク。これらは静岡産の高品質なお茶を使用しており、香り高くまろやかな味わいが特徴です。
スイーツメニューには「抹茶のフィナンシェ」や「きなこわらび餅」「季節のあんみつ」などがあり、和の素材を使った手作りのおやつが楽しめます。これらは甘さ控えめで、お茶の渋みと非常に相性が良いため、年齢を問わず好まれています。
また、提供される器も上品で、景色と料理のコントラストを引き立てるように工夫されています。目の前の絶景を眺めながら、静岡ならではの“お茶と甘味”の世界に浸る時間は、他のカフェでは味わえない格別な体験になるでしょう。
サンセットの楽しみ方
夕方にかけて訪れる茶房 夢テラスもまた、格別の魅力があります。西の空に日が沈んでいく時間帯には、駿河湾にオレンジやピンクの光が反射し、幻想的な景色が広がります。この時間は特にカップルや写真愛好家に人気があり、美しいサンセットを求めて訪れる人も少なくありません。
カフェの営業終了時間は日没前後となる場合が多いため、夕暮れの絶景を楽しみたい場合は、閉店時間を事前に確認してから向かうようにしましょう。施設全体の営業は17時ごろまでが目安ですが、季節によって異なります。
また、夢テラスの展望回廊はカフェの外にも設けられており、ここからは360度のパノラマが楽しめます。夕日が富士山の背後に沈んでいく光景や、海面が金色に染まっていく様子は、まるで絵画のような美しさ。日中とはまた違った、しっとりとした大人の時間が楽しめるスポットです。
休館日やイベント時の注意点
茶房 夢テラスが入る「日本平夢テラス」は、毎週火曜日が定休日(祝日の場合は翌日休み)となっており、カフェもこれに準じてお休みになります。遠方から訪れる際や、特別な日程での利用を考えている場合は、必ず事前に営業カレンダーを確認しておきましょう。
また、イベント開催日には一部施設が貸切になることもあります。例えば地元の茶文化を紹介する催しや、学生によるアート展示会などが行われることもあり、通常のカフェ利用が制限されることもあります。そのため、静かにカフェ時間を楽しみたい方は、イベント日程と重ならない日を選ぶとよいでしょう。
なお、年末年始や台風などの天候により臨時休館になることもあります。最新の情報は「日本平夢テラス」の公式ウェブサイトやSNSで発信されているため、訪問前のチェックを忘れずに。営業状況を把握しておくことで、せっかくの旅をスムーズに楽しむことができます。
森のカフェ リトルハート — 山里の静けさに浸る隠れ家カフェ
ドライブでの注意点
「森のカフェ リトルハート」は、西伊豆の山間にある大沢里(おおそうり)という地域にひっそりと佇むカフェです。まさに“森の中の隠れ家”と呼ぶにふさわしいロケーションで、周囲には山と林、畑が広がり、人里離れた静けさが魅力です。ただし、この立地ゆえに訪れる際はいくつかの注意点があります。
まずアクセスですが、公共交通機関での訪問はほぼ不可能に近く、車でのアクセスが必須です。カーナビに住所を入力しても細い山道や旧道に誘導されることがあるため、公式サイトやGoogleマップのレビューなどで事前に道順を確認しておくと安心です。
特に最後の数百メートルは細いワインディングロードで、対向車とすれ違うのが難しい箇所もあります。運転に自信がない方や、大型車での来訪は十分注意が必要です。スピードを落として慎重に運転し、できれば明るい時間帯に訪れるのがベストです。
駐車場は店舗前にありますが、数台のみのスペースとなっているため、混雑時は駐車待ちになることも。訪問時間を調整するか、事前に営業状況を電話で確認しておくのが賢明です。
季節のおすすめメニュー
リトルハートのメニューは、地元の旬の素材や手作りの良さを大切にした温かみのある構成です。メインのカフェメニューは日替わりで、季節によってスイーツや軽食が入れ替わるのが特徴。訪れるたびに新しい味と出会える楽しさがあります。
春にはイチゴを使ったケーキ、夏は冷たい手作りゼリーや自家製シロップのソーダ、秋には栗やサツマイモを使った焼き菓子やタルト、冬はホットチョコレートや焼きリンゴなど、素材の魅力を引き出した優しい甘さが心に残ります。
飲み物では、自家焙煎のコーヒーや、ハーブティーなどのナチュラルなドリンクが中心。特におすすめなのが、地元の柑橘を使った手作りのピールティー。爽やかさとほのかな苦味が絶妙で、自然の中でいただくと一層おいしく感じられます。
すべてのメニューに共通しているのは「派手さよりも、丁寧さ」。見た目よりも味と素材を大事にした、正直であたたかい手作りのカフェごはんやスイーツを、ゆっくり味わえるのがリトルハートの魅力です。
テラス席からの景色の楽しみ方
リトルハートには屋外にウッドデッキのテラス席が用意されており、そこからは大沢里の自然が一望できます。視界に広がるのは人工物の少ない山と森、畑と青空。季節の移ろいを肌で感じながら食事やお茶が楽しめる、まさに“自然と一体になれる場所”です。
春はやわらかな新芽、夏は緑が生い茂る景色、秋には山の木々が赤や黄色に色づき、冬は葉が落ちて見通しが良くなった空の広がりを感じられます。とくに、午後の光が斜めから差し込む時間帯は、木漏れ日がテーブルを照らし、幻想的な雰囲気に包まれます。
風の音や鳥のさえずり、たまに通る野生動物の気配も自然のBGMとなり、五感すべてで癒される時間が過ごせます。テラス席は気候に左右されるため、寒い季節や雨の日には店内の席がおすすめですが、晴れた日にはぜひ外の空気を感じながらのんびりしてみてください。
また、テラスには屋根がないため、日差しが強い日は帽子を持参すると快適です。夏場は虫除け対策も忘れずに。椅子やテーブルは木製で、自然の風合いをそのまま活かした温かみのあるデザインとなっています。
近隣スポットとモデルコース
リトルハートがある大沢里エリアは、観光地というよりも“静かな里山”という雰囲気の場所。そのため、このカフェだけを目指して訪れる方が多いですが、自然やドライブが好きな方には合わせて立ち寄れるスポットもあります。
近隣でおすすめなのは「西伊豆スカイライン」。車で20〜30分ほど山を越えれば、駿河湾と富士山を望む絶景ドライブルートが広がります。朝カフェ後にドライブへ出発するコースはとても人気があります。
また、車で約30分圏内には、土肥温泉や恋人岬といった観光スポットもあり、日帰り旅行のプランに組み込むことも可能です。朝一番にカフェでモーニング、昼前に温泉、夕方に海沿いの夕焼け……といった流れは、静岡らしい贅沢な一日になります。
静かな山道を抜けた先に広がるリトルハートのロケーションは、“ここだけ時間がゆっくり流れている”と感じさせるような場所です。せっかく訪れるなら、カフェだけでなく周辺も楽しむ一日を計画してみてはいかがでしょうか。
事前連絡・営業情報のチェック
リトルハートは、個人経営の小さなカフェであるため、営業日や営業時間が不定期になることがあります。基本的には週末営業が中心ですが、天候や都合により臨時休業となる場合も多いため、事前に公式InstagramやGoogleマップの営業情報をチェックしてから訪れることを強くおすすめします。
また、電話での確認や、事前予約を受け付けている場合もあるため、訪問が確実に決まっている場合は直接の連絡が安心です。特に、遠方からの訪問や家族連れでの来店を予定している場合には、営業情報の確認は必須です。
現地は山間部のため、電波状況が悪いこともあるため、カフェの住所やルートは事前にスマホに保存しておくと安心です。また、季節や時間帯によっては寒暖差が激しくなるため、服装にも注意が必要です。
こうした情報収集と準備をしておけば、たとえ少し道に迷っても、到着したときには「来てよかった」と思える素晴らしい時間が待っています。自然と人の温もりに包まれたリトルハートは、まさに“心のリセット”にぴったりの場所です。
まとめ
静岡には、「森の中で絶景を楽しめる」唯一無二のカフェが点在しています。
今回ご紹介した5つのカフェはいずれも、ただ景色が良いだけではなく、自然に囲まれた静かな空間で、五感を癒すような特別な時間を提供してくれる場所ばかりです。
乙女峠から富士山を一望する「FUJIMI CAFE」、庭園の足湯でゆったりと過ごせる「東府や」、連理の木とガーデンの美しさが魅力の「HACK BERRY」、標高300mから駿河湾を見下ろす「夢テラス」、そして山里の静けさに浸る「リトルハート」。
それぞれが、森の中にある静けさと、“その場所でしか見られない景色”という絶景を備えており、日常から一歩抜け出したような感動体験を与えてくれます。
静岡を旅するなら、観光地巡りだけでなく、こうした“自然と心がつながるカフェ時間”をぜひ旅のプランに取り入れてみてください。
大自然の中で深呼吸をしながら、ゆっくりと過ごす時間は、きっと心に残る特別な思い出になりますよ。
