「マツコの知らない世界」で紹介されていた“新潟ラーメン”。
その中で「新潟県には五つのご当地ラーメンがある」と知って、思わず「そんなにあるの!?」と声が出てしまいました。番組内では、こってり背脂ラーメンから生姜の香る醤油ラーメン、味噌やカレーまでバラエティ豊かなラーメンが登場し、マツコさんの食べっぷりもあいまって、見ているだけでお腹が鳴りそうに…。
「これは実際に食べに行ってみたい!」と思い立ち、
新潟ラーメンを巡る食べ歩き旅のモデルコースを徹底的にリサーチしました。
この記事では、テレビで話題になった新潟五大ラーメンを日帰り・1泊2日・2泊3日の旅程で効率よく味わえる、観光とグルメを組み合わせた実用的なモデルコースをご紹介します。アクセス方法や移動時間、混雑回避のコツ、観光スポットまで、行く前に知っておきたい情報をギュッと詰め込みました。
番組を観て気になったあなたも、ちょっと興味がわいたあなたも――
次の旅の目的地は、新潟ラーメンで決まりです!
新潟五大ラーメンを楽しみ尽くすための基本ガイド
五つのラーメン系統の特徴と味わいの違い
新潟のラーメンは「五大ラーメン」と呼ばれる独自のラーメン文化を形成しており、それぞれに個性的な味と歴史があります。まずはこの五大ラーメンをしっかり理解しておくことで、旅の楽しみ方がぐっと広がります。
1つ目は「新潟あっさり醤油ラーメン」。新潟市内を中心に親しまれており、透き通った醤油スープに細いストレート麺が特徴。昆布や煮干しなどの和風出汁がベースで、胃にやさしく毎日でも食べられる味として地元民にも愛されています。
2つ目は「燕三条背脂ラーメン」。このラーメンはその名の通り、大量の背脂がスープに浮かぶインパクトのある見た目が特徴。もともとは工場労働者のための“冷めにくい”ラーメンとして発展しました。極太麺と濃いめの醤油スープがベースで、食べごたえは抜群です。
3つ目は「長岡生姜醤油ラーメン」。長岡市で親しまれているこのラーメンは、醤油スープに生姜の香りがしっかりと立っているのが特徴。寒い地域ならではの身体を芯から温めてくれる味わいで、チャーシューとの相性も抜群です。
4つ目は「新潟濃厚味噌ラーメン」。特に名店「こまどり」などが有名で、濃厚な味噌ダレにラードを加えたスープが寒い冬にぴったり。野菜がたっぷりのっていて、麺も太く、パンチのある味わいです。
5つ目は「三条カレーラーメン」。カレーうどんのような感覚で味わえる個性的な一杯で、カレーとラーメンという異色の組み合わせが意外にもマッチ。ご飯と一緒に食べるスタイルもあり、ラーメンの可能性を広げてくれます。
このように、新潟のラーメンは地域ごとにしっかりと個性が分かれているのが特徴で、それぞれの文化や暮らしと密接に結びついています。
各エリアの魅力とラーメンの分布
新潟県は広く、ラーメンの系統も地域によってはっきり分かれています。効率よくラーメンを楽しむには、どのエリアでどのラーメンが味わえるのかを把握しておくことが大切です。
まず「新潟市」は、あっさり醤油ラーメンの本場であり、駅周辺や古町エリアを中心に名店が点在しています。また、濃厚味噌ラーメンの代表店もあり、一都市で2つの系統を食べ比べることが可能です。市内の観光地とも近く、日帰りや短期滞在に最適なエリアといえます。
「燕市・三条市」は、背脂ラーメンと三条カレーラーメンが有名で、この地域を巡るだけで脂系とスパイシー系の二刀流を楽しむことができます。産業観光も盛んで、道の駅や体験施設も多いため、ラーメン以外の楽しみも豊富です。
「長岡市」は、生姜醤油ラーメンの聖地。寒さが厳しい地域でもあるため、冬場の旅行先としても人気があります。老舗店が多く、歴史ある味を堪能できるのも魅力のひとつです。
また、郊外の「寺泊」や「村上」などでは特定のラーメン系統が定着しているわけではありませんが、地元の味を活かしたご当地ラーメンを提供する店が点在しており、穴場的な楽しみ方ができます。
エリアの特徴を押さえてルートを組むことで、移動時間を短縮しつつ、効率的にラーメン巡りを楽しめるようになります。
店の営業時間と混雑を避けるコツ
新潟県内のラーメン店は個人経営が多いため、営業時間が一定ではありません。中には昼のみ営業、または早仕舞いする店もあり、計画を立てる際には注意が必要です。
例えば、「杭州飯店」(燕市)は11時から営業開始し、昼のピークを過ぎると材料切れで閉店してしまうこともあります。「青島食堂」(長岡市)は店舗によって営業時間が異なるため、訪問前に必ず調べておくのが安心です。
混雑を避けるには、平日の開店直後か14時前後を狙うのがベストです。週末や祝日は行列ができる人気店が多く、30分以上待つことも珍しくありません。新潟市内には比較的回転の速い店舗もありますが、燕三条や長岡の老舗は特に混みやすい傾向にあります。
整理券制度を導入している店舗もあるため、事前にSNSやGoogleマップのクチコミをチェックするのも有効です。行きたい店が複数ある場合は、事前に営業時間と位置関係を地図で整理しておくと効率的に動けます。
電車・バス・車を使った効率の良い移動方法
新潟県内の観光やラーメン巡りは、目的地によって適切な交通手段を選ぶことがカギになります。
新潟市内は、公共交通が充実しており、**観光循環バス「くる~ん」**を使えば駅〜古町〜港周辺の移動が便利です。料金も1回200円とリーズナブルで、一日乗車券もあります。
県内を移動する際には、上越新幹線や在来線の特急・快速列車が有効です。新潟駅から燕三条までは新幹線で約11分、長岡までは約21分でアクセス可能。効率重視なら新幹線利用がベストですが、在来線でも1時間程度で到着できます。
一方で、郊外や寺泊、村上方面へ行く場合はレンタカーの利用がおすすめ。特に寺泊のような海沿いエリアは鉄道アクセスが限られているため、車があると移動の自由度が格段に上がります。
ガソリンスタンドや駐車場の数も十分で、道の駅を拠点にしたドライブコースも人気です。
旅程に合わせて交通手段を柔軟に選ぶことで、限られた時間でも多くの名店を効率よく回ることができます。
季節ごとのおすすめの回り方と過ごし方
新潟は四季がはっきりしており、季節によってラーメン巡りの楽しみ方も変わってきます。
春は桜の名所が多く、観光とラーメンを組み合わせやすい時期です。特に長岡や新潟市内の公園では桜まつりが開催され、花見のあとに生姜醤油ラーメンをいただくのも乙な体験です。
夏は暑さが厳しくなるため、冷たいラーメンや塩系ラーメンが提供される店を選ぶと快適です。また、海沿いのドライブや寺泊の魚市場での食べ歩きも楽しめます。
秋は新潟の新米と旬の食材が豊富になる季節。ラーメンだけでなく、サイドメニューや定食スタイルの店もおすすめです。紅葉スポットと組み合わせて巡るのも風情があります。
冬は何と言ってもラーメンが最もおいしく感じられる季節。特に濃厚味噌ラーメンや生姜醤油ラーメンは、冷えた体を芯から温めてくれます。雪道運転には注意が必要ですが、温泉とセットで巡ると極上の旅行になります。
どの季節でも魅力がありますが、それぞれの天候や気温に合わせた無理のないプランを立てることが、新潟ラーメン旅を快適に楽しむポイントです。
新潟ラーメンの食べ歩き観光モデルコース日帰りプラン
新潟駅周辺で朝から味わうあっさり系ラーメン
新潟駅に着いたら、まずは地元の人にも長年愛されている「あっさり系ラーメン」で一日を始めましょう。新潟市は「新潟あっさり醤油ラーメン」発祥の地として知られており、昆布や煮干しなどの和風出汁が効いたスープが特徴です。あっさりとしていながらも旨味がしっかり感じられるため、朝ごはんとしてもぴったりです。
新潟駅から徒歩圏内には、「三吉屋 駅南店」など、昔ながらの味を守るお店があります。透明感のあるスープに細麺がよく絡み、トッピングにはチャーシュー、メンマ、ほうれん草などが乗る王道のスタイル。量も程よく、重すぎないので、次のラーメン店へ行く前の“軽めの一杯”としても理想的です。
このエリアでは、ラーメンと一緒に提供される小鉢やライスもセットにすることで、より満足感のある朝食になります。開店時間は11時前後の店が多いため、少し早めに到着して街を散策しながら朝ラーのタイミングを見計らうのも楽しい過ごし方です。
食後は駅周辺にある商業施設でちょっとした買い物や、観光案内所で地図や観光パンフレットをもらって、次の目的地の情報を集めておくと、旅の効率がぐんとアップします。
古町や萬代橋を歩いて感じる歴史と街並み
朝の一杯を楽しんだ後は、新潟市中心部の歴史あるエリア、古町(ふるまち)方面へ足を伸ばしてみましょう。ここは江戸時代から続く商人の町で、今もなお古い町家や小道が残り、どこか懐かしい雰囲気が漂っています。
新潟駅からはバスや徒歩でアクセス可能で、萬代橋を渡りながら信濃川の風景を楽しむのもおすすめ。橋からは市街地や山並みが一望でき、天気が良ければ遠く佐渡島まで見渡せることもあります。
古町エリアには、昭和レトロな喫茶店や地元密着の土産物屋、老舗の和菓子店などが軒を連ね、ラーメン以外の「食べ歩き」にもぴったりです。新潟名物の笹団子や、甘じょっぱい味噌おでんなどを片手に、ゆったりと散策を楽しむことができます。
また、周辺には「新潟市歴史博物館(みなとぴあ)」や「新潟市マンガ・アニメ情報館」などもあり、時間があれば立ち寄ってみると新潟の文化により深く触れることができます。
散策の合間にはカフェで一息つきながら、次のラーメンスポットに備えてお腹を整えるのもおすすめです。こうした歴史と味の両方を楽しめるのが、新潟市中心部の魅力のひとつです。
ピアBandaiで海の幸とラーメンのランチ
午前の観光を終えたら、お昼ごはんは「ピアBandai」へ。新潟駅から徒歩圏内に位置するこの施設は、新潟の地元食材や海産物、加工品が一堂に会する市場型複合施設です。
ここでは、海鮮丼やお寿司なども充実していますが、実はラーメンもハイレベル。中でも「ピアBandaiラーメン館」にある店舗では、新潟の名店が期間限定で出店していることもあり、旅の途中で“地元の味”を手軽に楽しめるのが魅力です。
たとえば、濃厚味噌ラーメンの火付け役「こまどり」の味を継承した味噌ラーメンや、魚介系の旨味が詰まった塩ラーメンなどが提供されています。朝にあっさり系を食べた後の“コントラスト”として、こってり味を選ぶのもおすすめの楽しみ方です。
また、ピアBandaiでは、地酒の試飲コーナーやソフトクリームの人気店なども併設されており、食後のデザートやおみやげ探しにも最適です。建物は屋内型なので、天候が悪くても安心して過ごせる点も大きなメリットです。
昼食後はベンチで信濃川の景色を眺めながらひと休みするのも心地よく、旅の中でほっと一息つける貴重な時間になります。
燕三条へ足を伸ばして背脂ラーメンとものづくり体験
午後からは、新潟駅から上越新幹線でわずか約11分の「燕三条」へショートトリップ。ここでは、新潟ラーメンの中でも特にインパクトのある「背脂ラーメン」を味わうことができます。
おすすめは、老舗の名店「杭州飯店」。極太麺にたっぷりの背脂、醤油ベースの濃いスープが特徴で、見た目はこってりでも意外と食べやすいのが魅力です。スープの中には煮干しの香りがしっかりと立ち、全体のバランスを整えてくれています。
燕三条エリアでは、ラーメンだけでなく「ものづくり」のまちとしても有名です。金属加工や刃物、キッチン用品などの産業が盛んで、「燕三条地場産業振興センター」では、地元工芸品や調理器具の展示・販売を見学できます。
時間に余裕があれば、体験型のワークショップや包丁研ぎなど、地元文化に触れる体験を入れるのもおすすめです。これにより、単なる食べ歩きではない深みのある旅行になります。
燕三条駅は新幹線が停まるため、再び新潟市へ戻るのもスムーズ。短時間で往復できるため、日帰り旅の中でも無理なく組み込めるルートです。
温泉やお土産も楽しめる新潟駅ナカスポット
夕方には再び新潟駅へ戻り、旅の締めくくりにぴったりなのが、駅ナカの充実した温泉・お土産スポットです。
まず注目したいのが「ぽんしゅ館 新潟驛店」。新潟県内90以上の酒蔵の地酒が試飲できる利き酒コーナーがあり、500円で5種の日本酒を試せる「利き酒番所」は観光客にも大人気。アルコールが苦手な人には、酒粕ソフトクリームや麹スイーツなども用意されています。
また、駅直結の「CoCoLo新潟」には、地元の名産品を扱う土産店が多数揃っており、笹団子、南蛮海老せんべい、ラーメンのお持ち帰りセットなど、新潟らしいお土産を探すのにも最適です。
さらに、駅近くには日帰り入浴が可能な温泉施設「ゆったり苑」などもあり、ラーメンの食べ歩きで疲れた体を癒すにはぴったり。電車の待ち時間を活用してさっぱり汗を流すのも旅の満足度を上げるポイントです。
新潟駅周辺は、日帰りでもしっかり観光とグルメが楽しめるエリア。最初から最後まで満足感の高いラーメン旅を実現できます。
新潟ラーメンの食べ歩き観光モデルコース1泊2日プラン
長岡で味わう生姜醤油ラーメンと昭和レトロな街歩き
新潟県の中越地方に位置する長岡市は、「長岡生姜醤油ラーメン」の本場として知られています。生姜の香りがガツンと効いた醤油スープは、寒さの厳しい地域ならではの“身体を温めるためのラーメン”として発展してきました。特に冬場に食べると、スープを一口飲むたびにじんわりと体の芯から温まる感覚がクセになります。
代表的な店としては「青島食堂」が有名です。生姜の効いたスープと、コシのある中太ストレート麺の相性は抜群。トッピングにはチャーシュー、ほうれん草、ナルトなどが乗っており、見た目もどこか懐かしさを感じる一杯です。
ラーメンを堪能した後は、長岡の中心街をのんびりと歩いてみましょう。長岡駅から徒歩圏内には、昭和の面影を残すアーケード商店街や、戦災復興を象徴する「アオーレ長岡(市役所・ホール複合施設)」、郷土資料館、映画館などがあり、ラーメン以外の観光も充実しています。
また、長岡は花火大会で有名な街としても知られています。夏には日本三大花火大会のひとつ「長岡まつり大花火大会」が開催され、多くの観光客が訪れます。シーズン外でも、花火に関する展示や映像体験ができる施設もあり、1年を通して楽しめる街となっています。
こうしたローカルな文化とご当地ラーメンの組み合わせが、長岡ならではの旅の魅力です。
泊まるエリアによって変わる旅の楽しみ方
新潟県内で1泊する場合、どこに泊まるかによって旅の雰囲気や効率が大きく変わってきます。ラーメンを中心にした旅であれば、新潟市・燕三条・長岡のいずれかが最もおすすめの宿泊拠点になります。
まず新潟市は、交通の便が良く、観光・ショッピング・グルメの選択肢も豊富です。ホテルの数も多く、駅直結のビジネスホテルから、夜景が楽しめる高層ホテルまで様々。夜には新潟地酒とラーメンをセットで楽しめる飲食店も多く、都市型の旅を楽しみたい方に向いています。
次に燕三条エリアは、ラーメンの濃厚ジャンル「背脂系」の名店が多く、さらに金属加工の町として知られるため、ものづくり体験など文化的なコンテンツも楽しめます。駅周辺には新しいホテルもあり、静かな環境でゆっくり過ごしたい方におすすめです。
最後に長岡市は、先述の通り生姜醤油ラーメンの名店が点在し、昭和の雰囲気が色濃く残る街並みが魅力です。ビジネスホテルやシティホテルも多く、費用を抑えながらも快適な滞在が可能です。
旅の目的や翌日の移動プランに合わせて、拠点を選ぶことでより満足度の高いラーメン旅行が実現できます。特に公共交通機関を使う場合は、駅近の宿を選ぶことで時間と体力を節約できるためおすすめです。
二日目は燕三条から新潟市へラーメンを巡る旅
2日目の朝は、チェックアウト後にそのまま燕三条へ向かいましょう。このエリアは、燕三条背脂ラーメンの聖地。労働者のための“冷めにくくてボリュームたっぷり”のラーメンとして発展してきたこの系統は、極太麺・濃いめの醤油スープ・大量の背脂が最大の特徴です。
中でも「杭州飯店」は行列ができるほどの人気店。しっかりとした麺とガツンとくる味わいで、朝からガッツリ派にはぴったりの一杯です。スープは一見こってりですが、煮干しや鰹節の風味が効いており、後味は意外とさっぱりしているのがポイント。
背脂ラーメンで満腹になった後は、地場産業センターや燕三条駅ビルでショッピングや展示を楽しみながら、再び新潟市方面へ移動。電車で約11分とアクセスも良く、午後からは市内でのラーメン食べ歩きの第二弾を楽しめます。
新潟市では、あっさり系の名店を再訪して味の違いを再確認するのも良いですし、まだ試していない濃厚味噌ラーメンにチャレンジするのもおすすめです。濃い味を締めに持ってくると、満足感もひとしおです。
新潟駅前や万代エリアにはラーメン店が密集しているため、移動距離が少なく、短時間で複数の店舗をはしごしやすいのも嬉しいポイントです。
寺泊で新鮮な魚とラーメンの異色コンビを楽しむ
ラーメン中心の旅に、“海鮮”という異なるジャンルの食体験を組み合わせたいなら、「寺泊」への寄り道がぴったりです。寺泊は「魚のアメ横」とも呼ばれる「魚の市場通り」が有名で、新潟市から車で約1時間、長岡市からは40分ほどの距離にあります。
市場通りでは、新鮮な海の幸がずらりと並び、浜焼きやお寿司、カニ汁などをその場で食べることができます。食べ歩き感覚で楽しめるため、ラーメンの合間の気分転換にも最適。とくに週末は観光客でにぎわい、屋台風の雰囲気も旅気分を高めてくれます。
意外にも、寺泊周辺にはラーメン店も点在しており、海鮮系の出汁を使った個性的なラーメンが味わえる店もあります。魚介スープをベースにしたあっさり塩ラーメンなど、海辺の街ならではの一杯に出会えることもあります。
寺泊は、ラーメンと魚介という2つの食文化を一度に楽しめるスポットとして、旅のバリエーションを広げてくれます。帰路の途中に立ち寄れば、1泊2日のプランでも無理なく組み込むことが可能です。
夜は日本酒バーとラーメンで大人の締めくくり
旅の最後の夜は、新潟市内に戻って日本酒バーや地元居酒屋で一杯楽しみましょう。新潟は全国でも有数の酒どころで、淡麗辛口の地酒を中心に、季節ごとに異なる銘柄を味わうことができます。
おすすめは「今代司酒造」や「ぽんしゅ館」での試飲体験。特にぽんしゅ館では、県内のほぼ全酒蔵の銘柄を飲み比べできるため、旅の締めくくりとして非常に満足度が高いスポットです。
そして、日本酒を楽しんだ後は、〆のラーメンへ。夜遅くまで営業しているラーメン店も多く、あっさり系でリセットするもよし、こってり系で満腹にするもよし。自分の体調や気分に合わせた一杯を選びましょう。
万代・古町・駅前エリアには、飲みの後の「ラーメン文化」がしっかりと根付いており、地元の人々に混じってカウンターで食べる一杯には、特別な旅情があります。
このように、新潟のラーメン旅は“昼に味わう”だけでなく、“夜に締める”文化まで含めて楽しむことができます。一泊二日という短い時間の中でも、食と文化を濃密に体験できるのが、新潟ラーメン旅の魅力です。
新潟ラーメンの食べ歩き観光モデルコース2泊3日プラン
一日目は新潟市内でラーメンと定番観光地を満喫
2泊3日プランの1日目は、新潟の玄関口でもある「新潟市内」からスタートしましょう。県庁所在地でありながら、自然や歴史を感じるスポットも多く、観光とラーメンをバランス良く楽しめるエリアです。
まずは、新潟駅からほど近いあっさり醤油ラーメンの老舗店で軽めの一杯を堪能します。代表的な店舗には「三吉屋」などがあり、澄んだスープと細麺、優しい味わいが朝食代わりにもぴったりです。
その後は、市内観光へ。おすすめは**「みなとぴあ(新潟市歴史博物館)」や「萬代橋」**を含むウォーキングコースです。古町方面まで足をのばせば、昭和の街並みが残るアーケード街も楽しめます。
お昼には、港近くのピアBandaiへ。ここでは、新潟濃厚味噌ラーメンを味わえる店舗や、新潟地酒、海鮮などのご当地グルメも集結しており、ラーメンをメインにしながらもバラエティ豊かな食事が可能です。
午後には「Befcoばかうけ展望室」から新潟市街や日本海を一望し、夕方には再びラーメンのはしごへ。夜は「こまどり」など濃厚味噌ラーメンの名店に足を運ぶのもおすすめです。
新潟市はホテルも豊富で、駅直結や万代エリアの利便性が高く、2日目以降の移動にも便利です。
二日目は燕三条と長岡でラーメンの食べ比べ
2日目は早めに出発し、上越新幹線で約11分の燕三条へ移動します。ここは「背脂ラーメン」の聖地。名店「杭州飯店」などがあり、極太麺と醤油スープ、煮干しダシに浮かぶ背脂がクセになる一杯が楽しめます。
朝からガツンと一杯食べた後は、燕三条地場産業振興センターや道の駅などで、金属加工の町ならではの刃物や調理器具の展示販売を見学。地元のクラフト文化を体験するのも、この地域の魅力のひとつです。
昼食には、同エリアの別の背脂系ラーメン店をはしごしてもよし、三条カレーラーメンのような変わり種に挑戦しても面白いです。ピリ辛のカレー味と中華麺の組み合わせは、意外にもバランスがよく、ご飯との相性も抜群。
午後からは**長岡市へ移動(電車で約30分)**し、夕方にかけて生姜醤油ラーメンを体験します。「青島食堂」などの老舗店で、生姜が香るキリッとしたスープを味わえば、背脂系との違いがはっきり感じられるでしょう。
夜は長岡駅周辺に宿泊。落ち着いたローカルな雰囲気の中で、地元民に愛される飲食店や温泉施設でゆっくり過ごすのもおすすめです。
三日目は村上や寺泊でローカル文化とご当地麺を堪能
最終日の3日目は、少し遠出をして村上または寺泊方面へ向かい、ラーメンだけでなくローカルな文化も体験してみましょう。
「村上市」は新潟の北部に位置し、“鮭の町”として有名です。村上牛や郷土料理を出すお店も多く、ラーメンも地元の食材を活かした個性的な一杯が味わえます。観光としては、城下町の風情が残る「町屋通り」や、「イヨボヤ会館(鮭の博物館)」などがあり、文化と味の両方を楽しめます。
一方「寺泊」は、新潟市から車で約1時間程度の距離にある漁港の町。「魚の市場通り」では、焼きホタテやカニ汁、浜焼きなどを食べ歩きしながら、海鮮ラーメンや塩ラーメンを提供するお店を訪ねることができます。
この日のラーメンは、濃い味や個性の強いものを避け、あっさり系や塩味ベースの一杯を選ぶと、旅の締めくくりにふさわしいバランスになります。
時間に余裕があれば、道の駅でお土産を購入したり、海を眺めながら最後のひとときをゆったり過ごすのも良いでしょう。
日本酒の蔵元見学や利き酒体験で旅に深みを
新潟といえばやはり「日本酒」。2泊3日の旅では、ラーメンと並ぶもう一つの名物・地酒をしっかり楽しむ余裕もあります。
特におすすめなのが**「今代司酒造(新潟市)」**。新潟駅から徒歩圏内にあるためアクセスがよく、蔵の中を見学しながら製造工程を学べる無料ツアーも用意されています。見学の後は、試飲コーナーで新潟の定番銘柄から季節限定酒まで幅広く味わうことができます。
また、**「ぽんしゅ館」**は新潟駅構内にあり、500円でコインを使って5種類の日本酒を自由に選んで試飲できる「利き酒番所」が大人気。専用カウンターに並ぶ100種以上の地酒から、自分だけの“お気に入り”を探すことができます。
ラーメンでお腹を満たした後、日本酒で心を満たす。これぞ、新潟旅の醍醐味と言えるでしょう。
もちろん、運転を伴う旅程の場合はお酒を控えるか、宿泊地での晩酌として楽しむのが鉄則。公共交通機関を利用すれば、こうした日本酒体験も安心して楽しめます。
雨の日や冬の寒い日でも安心の屋内観光プラン
新潟の冬は雪が多く、天候が不安定な日も少なくありません。そんな時でも安心して楽しめる屋内観光スポットを組み込んでおくと、天気に左右されず充実した旅ができます。
まずおすすめなのが、「新潟市水族館 マリンピア日本海」。日本海側最大級の水族館で、イルカショーや深海魚の展示など見どころ満載。カップルからファミリーまで幅広く楽しめます。
美術館好きなら「万代島美術館」や「新潟市美術館」もおすすめ。どちらもアクセスが良く、静かな環境でゆったりと芸術に触れる時間を過ごせます。
「アピタ新潟西店」などの大型ショッピングモールでは、地元スーパーで新潟限定商品を探したり、フードコートで軽食を取るのもひとつの楽しみ方です。
また、新潟駅周辺には屋根付きのショッピングストリートや複合商業施設が点在しており、雨の日でも傘なしで動き回れるエリアも充実しています。
こうしたスポットをあらかじめ旅のプランに入れておくことで、天候が崩れても柔軟に対応でき、ストレスのない旅が実現します。
観光とラーメンをもっと楽しむための旅のコツ
旅行にかかる費用の目安と予算の立て方
新潟ラーメン旅をより楽しむためには、事前におおよその費用感を知っておくことが大切です。2泊3日のモデルコースを例にすると、交通費・宿泊費・食費・観光代などを含めて、おおよそ2万〜5万円を見積もっておくと安心です(1人あたり)。
交通費は、上越新幹線で東京〜新潟間を往復すると約2万円前後。新潟県内の移動は新幹線、在来線、レンタカー、バスを組み合わせることで柔軟に対応できます。例えば、新潟駅から燕三条まで新幹線利用で片道約1,600円。長岡までなら約2,000円です。
宿泊費は、ビジネスホテルであれば1泊5,000円〜7,000円程度。駅近でもコスパの良いホテルが多く、選択肢は豊富です。カップルや家族で泊まる場合は、温泉旅館や観光ホテルも選択肢になりますが、その場合は1万円〜2万円ほどかかることも。
食費は、ラーメン1杯が平均800円〜1,200円。1日に2杯食べても2,000円台に収まります。そこにサイドメニューやデザート、地酒などを加えると、1日3,000〜5,000円を想定しておくとよいでしょう。
観光費は、ほとんどが無料〜数百円の施設が多く、博物館や展望台、水族館などもリーズナブル。ぽんしゅ館での利き酒体験も500円から楽しめます。
ラーメン中心の旅は、費用を抑えつつ満足度が高い旅を実現しやすいのが魅力。移動の多いコースでは、交通費がかさむ可能性があるため、「えちごワンデーパス」などのお得な乗車券も上手に活用しましょう。
人気店の混雑を避ける時間帯とテクニック
新潟の人気ラーメン店では、特に週末や連休中は30分〜1時間待ちが当たり前という店舗もあります。並ばずに快適に食べるには、混雑を避ける時間帯や事前の情報収集が鍵となります。
まず狙い目の時間帯は、平日の開店直後(11:00〜11:30)または14:00前後のアイドルタイム。この時間帯であれば、待ち時間ゼロで入店できることも珍しくありません。
また、人気店の多くは公式サイトやSNSで混雑状況や整理券の配布情報を発信しています。中にはモバイル整理券や予約制を導入している店舗もあるため、旅行前に確認しておくと安心です。
複数のラーメンを食べ歩く場合は、1日2〜3食に絞り、それぞれの店舗のピークタイムを避けるように時間をずらすのがポイント。事前に地図アプリで位置関係と移動時間を確認しておくと、無駄な移動を減らせて効率的に回れます。
混雑を避けたい人には、ローカルで穴場的な実力派の店を選ぶのもひとつの方法です。ガイドブックに載っていない隠れた名店を見つける楽しみも、食べ歩き旅の醍醐味といえます。
支払い方法や駐車場選びで困らない準備
地方の飲食店や観光施設では、キャッシュレス対応が店舗によって異なるため、あらかじめ準備しておくことが大切です。
新潟市内や駅周辺の大手ラーメンチェーンでは、**クレジットカード・交通系ICカード・QR決済(PayPay、楽天ペイなど)**に対応している店舗も増えてきました。しかし、燕三条や長岡の老舗店では、現金のみ対応の店がまだ多く存在します。
そのため、現金は常に3,000〜5,000円程度を財布に入れておくと安心です。特に人気店では自販機で食券を購入するスタイルが多いため、小銭や千円札の準備もお忘れなく。
また、レンタカーを利用する場合の駐車場事情も要チェックです。都市部の駅周辺では有料パーキングが整備されていますが、繁忙期には満車になることもあります。事前に駐車場アプリ(タイムズ、akippaなど)を活用すると、スムーズに目的地へアクセスできます。
郊外のラーメン店や道の駅などでは、無料の広い駐車場が完備されていることが多いため、ドライブ旅を計画している方には安心です。
家族・一人旅・女子旅での楽しみ方の工夫
新潟ラーメン旅は、どんなスタイルの旅行にも柔軟に対応できるのが魅力です。家族旅行・一人旅・女子旅それぞれに合った楽しみ方を工夫すれば、さらに満足度が高まります。
家族旅行なら、観光施設と組み合わせたコース設計がおすすめ。たとえば、水族館や博物館、温泉施設などを交えつつ、ラーメンは子どもにも食べやすいあっさり系や味噌系を選ぶと家族全員で楽しめます。個室のある飲食店を選ぶと、周りを気にせずゆっくり過ごせます。
一人旅の場合は、自由度の高い食べ歩きスタイルが可能です。人気店を中心に1日3〜4杯巡るチャレンジもOK。移動手段も電車やバスに加えてレンタサイクルを活用すると、細かなスポットも効率よく回れます。
女子旅では、ラーメンとスイーツ、雑貨店めぐりのミックス旅が人気。新潟市内には、おしゃれなカフェやスイーツ店も充実しており、ラーメンの合間に甘いものを挟む「メリハリグルメ旅」がおすすめ。宿泊は女性専用フロアのあるビジネスホテルや、景色の良いシティホテルを選ぶと安心です。
どんな旅のスタイルでも、新潟の人のあたたかさや、街の過ごしやすさが大きな魅力として感じられるはずです。
スムーズに回るための地図やアプリの活用方法
ラーメン旅は**「回る順番」が非常に重要**です。限られた時間内で効率よく動くためには、スマートフォンのアプリや地図サービスを上手に活用することが成功のカギとなります。
まず基本となるのはGoogleマップやYahoo! MAP。行きたいラーメン店をあらかじめ「お気に入り」に登録し、1日あたりのルートを視覚的に把握しておくと、移動の無駄を省けます。営業時間や定休日もGoogleマップから確認できる店舗が多いため、最新情報の確認にも役立ちます。
次に便利なのが新潟市観光アプリや観光マップPDF。観光協会の公式サイトからダウンロード可能で、エリアごとのモデルコースや移動所要時間の目安が記載されています。特に初めて新潟を訪れる方にはおすすめです。
また、乗換案内アプリ(NAVITIME、駅すぱあと)を使えば、公共交通機関での移動もスムーズです。バスの時刻表や乗り換え検索も手元で簡単に確認できます。
地図アプリとリアルタイム情報を組み合わせて使うことで、行きたい店に確実にたどり着けるだけでなく、予定外の寄り道や天候の変化にも柔軟に対応できるようになります。
まとめ
新潟ラーメンの旅は、単なる“ラーメンの食べ歩き”では終わらない、深く豊かな体験を提供してくれます。五つのご当地ラーメンが存在し、それぞれに独自の味と歴史があることは、まさに「ラーメン県・新潟」の真骨頂と言えるでしょう。
日帰りでもあっさり系から濃厚味噌、背脂系までしっかり味わえるうえ、1泊2日なら長岡の生姜醤油ラーメンや寺泊の海鮮グルメも組み合わせて、よりディープな楽しみ方が可能になります。2泊3日ともなれば、村上のローカル文化や地酒体験、雨の日に備えた屋内観光まで組み込めて、旅の自由度は一気に広がります。
また、アクセスの良さや公共交通の充実、観光地との近接性なども、新潟ラーメン旅の大きな魅力です。特に新幹線の駅が複数あるため、どのエリアからでもスムーズに移動でき、初心者でも無理なく周遊できるのが特長です。
ラーメン一杯の背景には、その土地の暮らしや風土が詰まっています。新潟のラーメン旅は、味覚だけでなく、「人の温かさ」や「街の空気感」までも五感で味わえる特別な時間となるでしょう。
美味しいだけじゃない、記憶に残る旅。
次の休みは、新潟のラーメンと出会う旅へ出かけてみませんか?



